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焔に立つ 【おそ松さん×黒子のバスケ 】

第8章 最終章


の買い物の帰り道。
車にはそれほど多くない荷物が置いてある。

「なぁ。」

運転中のカラ松に、不意に名前を呼ばれる。

『どうしたんですか、カラ松さん?』

車の窓を開け、外を眺めていたが
カラ松に振り返る。

カラ松は正面を向いたまま

「少し、彼処の花屋に寄りたいんだが・・・・・」

と、左に指を指した。
心無しか顔が赤い。


『じゃあ、車で待ってますね。』

そう微笑んだ。

****************

カラ松が花屋から出て来た。

その手には赤い薔薇の花が握られている

「待たせたな。」

車に乗り込みドアを閉めるカラ松。

『綺麗な薔薇ですね。
広間に飾るんですか?』

「いや・・・・・」

カラ松は首を横に振る。

「これは・・・・・
、お前に捧げたい。
俺の気持ちだ、受け取って欲しい。」

カラ松はを見つめて
薔薇の花束を差し出した。

は黙ってそれを受け取り

『ありがとうございます・・・・・
綺麗・・・・・。』

は花の香りを吸い込みながらそう言った。

ふとその時気づく

«»薔薇の花の数・・・・・12本«»

『カラ松さん・・・・・これって・・・・・』

は目を見張る。

「知っているのか・・・・・?
余計恥ずかしいな。
でも、受け取ってくれただろう。
キャンセルしないでくれ。」

カラ松ははにかみながらに言った。

『もちろん、受け取りましたから・・・・・
ありがとうございます、本当に。
夢見てるみたいです。』

の瞳から涙が溢れ出す。

「夢じゃないさ。
帰ったらもう一つ渡したい物があるからな。」

『え?』

「楽しみにしててくれ。
それと・・・・・
花を受け取ってくれてありがとう。
俺は幸せ者だな。」

カラ松とを乗せた車が静かに走り出した。

12本の真っ赤な薔薇の花束
それは、プロポーズの証・・・・・

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