第2章 静かなる闇
「カラ松〜、煙草買って来てくれよ。」
夜中にも関わらず、呑気なおそ松の声が聞こえる。
ここは松野ファミリー、
ボスは六つ子の長男、おそ松である。
「兄さん自分で買いに行ったらいいじゃん
一応ボスなのにシマの見回りもかねてさ。」
そう言うのは三男のチョロ松。
彼は主にハッキングやクラッカーを得意としている。
「じゃあ、チョロ松でもいいや買って来て。」
「僕が敵に遭遇したらどうするのさ・・・・・
僕あんまり強くないし。馬鹿じゃないの?」
「俺だってボスだぜ、殺られたらどうすんの?
そのくらいいいじゃん。」
「おそ松兄さん強いんだから大丈夫でしょ・・・・・
じゃなきゃなんでボスなのさ、その銃は飾り?」
おそ松とチョロ松の言い合いが続く中、
口を開いたのは次男のカラ松だった。
「仕方が無いな、2人共そのくらいにしとけ。
おそ松、何時ものでいいな?」
「おっ?行ってくれんのカラ松。ついでに見回りもよろしく〜」
「分かった、じゃあ行って来る。」
そう言うとカラ松は、スーツのジャケットを羽織り
2丁の銃を両脇内側のホルスターに仕舞う。
彼の愛銃達である。
静かに扉を開け外に出ると顔を上げ、
「綺麗な月だな。」
ひっそり1人呟くと、月明かりを頼りに
歩き出した。