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焔に立つ 【おそ松さん×黒子のバスケ 】

第7章 闇の孤独


*黒子テツヤ*

僕は、あの人が嫌いでした。

と言う人物が。

僕は幼い頃、両親に捨てられたそうです。
そうさんから聞かされていました。

そして、

殺し屋を生業としている、赤司家で育てられました。

体術から武器の使い方まで、厳しい鍛錬を
ずっとさせられてきました。
泣いても泣いても許しては貰えず、
逃げ出そうとして失敗した日には
酷い折檻を受けた事もありました。

その度に慰めてくれたのは、赤司君とさんでした。

赤司君に、

その時が来たら、しっかりと自分の役に立って欲しいと
笑顔で言われた事・・・・・

僕の宝物の言葉。

それを励みに、なんとか一人前に育つ事が出来ました。

最初の仕事は怖かったけど、何度も経験すると
『人は必ず殺せる』
と、自信も付きました。

そんなある日の事です。

さんに赤司君から仕事の命令が下されました。

ある組織の壊滅。

赤司君はさんに、

『1人で殺るように』

そう言いました。

さんは、赤司君に次ぐ実力者です。
簡単な仕事だと、僕でも思いました。

今夜、それが決行される様で、
さんは、武器の準備も完璧にしていました。

盗み聞きしていた訳じゃありません。

本当にたまたま聞こえて来たんです。

だから僕は・・・・・

僕は、

チャンスだと思いました。

さんを殺せはしなくとも、
痛めつける事くらい、出来るんじゃないかって・・・・・。

僕の中の衝動が激しくなっていきました。

そして僕は、

何人かのチンピラを金で駒にし、
自分も銃を用意して、
さんが無事に仕事を終えたら通るであろう帰路に
チンピラ達を従えて待ち伏せしたのです。

今夜は月が綺麗です。

梅雨明けで、湿度の高い夜風が、
僕の身体にまとわりつきます。

僕の復讐劇はここからなんだ・・・・・

銃のグリップを握る手に、


力と汗が混ざり合いました。




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