第32章 嵐 ルーム 6
~ 大野side ~
なんだよ 、もう俺の誕生日から一週間以上過ぎてるじゃねぇか 。
今年はコンサートで祝ってもらうこともなく 、みんなそれぞれ忙しくて 、中々集まることもなかった 。
そして 仕事が早く終わった俺は 、みんなの家に帰る 。
電気付いてない 、誰もいないのか ...
これじゃあ自分の家と一緒だよ ...
玄関を開け 、リビングへ向かい 、電気を付けると 、
相「 おーちゃんおかえり!」
二「 あら 、早いっすね 」
櫻「 お疲れ様 」
松「 メシ作ろっか 、何がいい ? 」
俺の 、一番の癒しで 、一番居心地がいい場所がいた 。
「 お前ら 、いるなら電気ぐらいつけろよ ... っ 」
でも 、面と向かってそんなこと 、恥ずかしくて言えない 。
相「 ほら 、おーちゃん座って!今日の主役だからね!」
そう促され 、俺はいつもの場所へ座る 。
櫻「 智くん 、遅くなってゴメンね!誕生日おめでとう!」
松「 大野さんおめでとう!」
お ... お前ら ... っ
「 ありがと!」
次々とテーブルに並ぶ料理 。
二「 じゃ 、乾杯しましょ!」
全「 かんぱーい!」
さっきまでの寂しい気持ちは嘘のようになくなり 、俺は心の底から楽しめた 。
相「 にしてもほんとに予定合わなかったよねぇ ... 」
櫻「 いつもよりドタバタしてたもんなぁ 」
「 全然いいんだよ ? 祝ってもらえるだけで嬉しいし 」
松「 でもやっぱさ 、当日に祝うのって 何かいいじゃん ? 」
メッセージ来たから いいかなって思ってたぐらいなんだけどなぁ ...
二「 じゃあ ... 、遅れた分 、埋め合わせします ? 」
ん ? 埋め合わせ ?
相「 ふふ 、そうだね ♪ 」
雅紀は グラスを手に取ると グイッと煽り 、俺の唇を塞いだ 。
「 んん っ!?」
口内に流し込まれるワイン 。
俺はそれを飲み下すしかなかった 。