第29章 櫻井 ルーム 5
~ 二宮side ~
今日は 1年と3ヶ月の記念日 。
2人でどこか食べに行く予定だったのに 、待っても待っても 翔さんからメッセージは来ない 。
またかぁ ...
翔さんに記念日をすっぽかされたのはもう3回目 。
俺は少しだけ頭に来てしまい 、いつもはたくさん付ける絵文字も付けずにメッセージを送り 、翔さんの家に向かった 。
合鍵を使って家に入ると 、真っ暗な部屋 。
でもしっかり香る 翔さんの大好きな匂い ...
ソファの上のクッションをギュッと抱き締め 、翔さんを感じる 。
~ ♪
この音は翔さんだ ♪
メッセージを確認して 、後でたっぷりラブラブする為に 、先にお風呂に入った 。
風呂から上がり 、翔さんの部屋着を着ていると 、玄関の開く音 。
リビングから 、焦ってる翔さんの声が聞こえる 。
「 あ 、翔さんおかえり~ 」
走ってきたのかな 、頭ぐちゃぐちゃだ (笑)
櫻「 あ ... 、風呂入ってたのか ... 」
「 そ ♪ 」
冷やしておいたビールを持って 、いつもの俺の特等席に座ってテレビを見る 。
すると 、不意に後ろから抱き締められた 。
「 わ っ ... 」
櫻「 かず ... 、ごめんね 、何回も何回も 記念日すっぽかしちゃって ... 」
「 ふふ 、いんだよ 全然 。でも 、責任は取ってもらわないとね ... ? 」
そう言って振り向き 、翔さんの半開きの唇を塞いだ 。
勢いで バランスを崩してしまった翔さん 。
「 3回分 ... 、いいよね ? 」
櫻「 ん っ 、んん っ ... 」
斜め上から再び唇を塞ぎ 、隙間から舌を侵入させ 、口内を堪能する 。
早くこうしたかった ...
そっと身体を撫でると 、ピクリと反応する 。
そんな敏感な所も大好き ...
仕事に一生懸命で 、記念日すっぽかしちゃう所も ...
だけど 、今日ぐらいは 、俺の好きにしていいよね ?