第58章 過去の時間(殺せんせーversion)
細胞分裂が終わった瞬間
反物質生成サイクルは消滅せず
細胞を飛び出して外に向いた
月の物質を
連鎖的に反物質へと変えてゆき
直径の7割を
消し飛ばした
柳沢は研究室で欠けた月をみて驚く
「は・・・反物質を運用する臓器は細胞分裂周期が極めて一定です。マウスと人間の細胞周期を対比すれば・・・人間の細胞が同じ不具合を起こす瞬間がこのように正確に算定できます」
「来年の3月13日」
「同じ事が「死神」に起きる・・・!!」
「地球が・・・滅ぶ!!」
「・・・ど・・・どうしましょう。柳沢主任」
柳沢はギリッと歯を食いしばる
「・・・決まっている「死神」は処分だ!!」
「分裂限界の前に心臓を止めれば!」
「・・・要するに殺せば!!サイクルは安全に停止させられる!!」
あぐりは、研究室の入り口でその話を聞いてしまう。