第58章 過去の時間(殺せんせーversion)
私は実験の生で吐血をした。
「うぐ・・・ゲボッ」
あぐりはその様子をみてCALLボタンを押す
「想定内の拒絶反応です。柳沢主任が放置して構わないと。」
「は?意味わかんない。」
「結愛……落ち着いて。」
あぐりと結愛は血まみれでのた打ち回る殺せんせーをじっと見るめる……。
実験が進むうち・・・
「死神」の体には明確な変化が起き始めた
彼の体を循環し始めた反物質エネルギーは
ケタ外れの代謝を可能にし
その強大なパワーを受け止めるため
体組織は強靭で柔軟な物質構成へと置き換わっていった……。
拘束されて実験されている私の手の指がびゅるんとのびた。
6か月目には
外部刺激で腕や指先がムチのようにしなり始め
柳沢は「触手」と呼ぶようになった。