第50章 文化祭の時間
「店系は300円まで。イベント系は600円までが単価の上限って決められてる。材料費300円以下のチープな飯食べに……誰が1kmの山道登って来るかしら?」
狭間さん……それいったらあかんよ。
駄目だよ?私だって、一キロもかけて行きたくないしね……。
「…しかも 聞いた話じゃ浅野なんか…スポンサーと契約したみたいだぜ??」
「浅野君は正しい。必要なのはお得感です。安い予算でそれ以上の価値を産み出せれば客は来ます」
何で腹黒生徒会長と戦わないといけないんだろう。めんどくさいからやなんだよね~。
「E組におけるその価値とは…例えばこれ」
「…どんぐり?」
「ねー、カルマ……どんぐりって人間の食べ物?そりゃ~、昔はどんぐりとか食べてたと思うけど、まずいよね?」
「ん~、工夫すればいいんじゃないかな?俺は食べたくないけどね~。てか、手伝ってほしいことがあるんだよね~」
「いいよ~、」
私とカルマは……キノコ採りに向かった。