第49章 渚の時間(2)
「誰が育ててやったと思ってんの!!どんだけアンタに手間とお金使ったかわかってんの!!塾行かせて!私立入らせて!!仕事で疲れてんのにご飯作って!!その苦労も知らないで!!ツルッパゲのバカ教師に洗脳されて!!逆らう事ばっか身につけて!!アンタっていう人間はね。私が全部造り上げてあげたのよ!!」
……違う!!……でも正しい……どう言えばいいんだろこの気持ち……
「親なんだからそんなの当たり前じゃん。」
ふと、結衣の声がした。見渡すと、結衣がたっていた。
「親なんだから、子供を立派に育てるのは当たり前。逆らうのは反抗期が来たから。もう、渚は一人で考えて行動できるの。あんたの道具じゃないの。あんたが、造り上げたのは、渚のマイナスな部分の性格だよ。自分を大切にしないっていうね。今の動画に撮っといたから、捕まるのはあんただよ。」
「結衣……何で……?」
「鞄忘れたんだよね~。ふぁぁ。カルマは寝てるし、大変だったわ~」
え?どうやったら鞄忘れるの?
「て……」
結衣が言葉を発しようとしたとき、
何かが飛んできた。
炬火の火をムチで消される
「うわっ。」