第49章 渚の時間(2)
「この子ねぇ……女でさえあれば私の理想にできたのに……。」
「……貴女の理想?」
それ思うよね……殺せんせー……。
「ええ、この位の齢の女の子だったら長髪が一番似合うんですよ。私なんか子供の頃短髪しか許されなくて……。3年生になって勝手に纏めた時は怒りましたが……これはこれで似合うから見逃してやってます」
「……。」
「そうそう進路の話でしたわね。私の経験から申しますに…この子の齢で挫折する訳には行きませんの。椚ヶ丘高校は蛍大合格者も都内有数ですし、中学までで放り出されたら大学も就職も悪影響ですわ。ですからどうか、この子がE組を出れるようにお力添えを……。」
「…渚君とはちゃんと話し合いを?」