第49章 渚の時間(2)
「まぁどうぞおかけ下さい。山の中まで大変だったでしょう。冷たい飲み物とお菓子でも」
「まぁ!こんな豪華な!!グァバジュース私これ好きなんです」
「存じております。渚君のこのクラスでの成長ぶり、ここまで利発に育ててくれたお母さんへのお礼です。渚君に聞きましたが体操の内脇選手のファンだそうで、この前の選手権大活躍してましたねぇ~。」
「あら先生もご覧になってたんですか?」
「彼の頂点を目指す真摯な姿勢は素晴らしい!!」
「そう、先生もわかりますか?」
「もちろん!!」
上手いな殺せんせー 母さんのツボを押さえて回してくれてる。これだけ打ち解けてくれたら……もしかすると上手くいくかも
「まぁ、しかしお母さんお綺麗でらっしゃる。渚君も似たんでしょうかねぇ」
母さんはその言葉を聞き表情を変えた。
あ……来るかもしれない……。