第48章 進路の時間
「…君ほどの聡明な生徒だ。今の質問 殺し屋になるリスクや非常識も考慮した上だと思います。それを踏まえて 先生からアドバイスをあげましょう。
渚君、君に暗殺の才能がある事に疑う余地はありません。今言った波長を見抜く観察力に加え君の勇敢さも才能です。たとえ相手が怪物でも暴力教師でも天才的殺し屋でも、君は臆する事なく攻撃に入れる優れた殺し屋には欠かせない才能でしょう」
僕は顔が赤くなるのがわかった……
「……でもね 渚君、君の「勇気」は…「自棄」を含んでいる。『僕ごときどうなっても別にいい』と、君自身の安全や尊厳をどこか軽く考えている。だからこそ命を惜しまず笑顔で強敵に突撃できる。
殺し屋というリスキーな職業を進路の選択肢に入れてしまえる。観察と自棄 殺し屋にとっては重要な才能ですが、まずはどうして君がその才能を身につけたのか…もう一度見つめ直しなさい。
そうする事で 君の才能は何のために使うべきか、誰のために使いたいかが見えてくるはず。その後でもう一度相談をしましょう。その時なお君が殺し屋になりたければ…先生も全力でサポートします。」