第4章 安全確保
「今日は何をしようかなー♪」
鼻唄混じりで街にを歩く少女が1人。
「久しぶりにいっぱいお金が入ったし、なにか美味しいものでも食べようかなー。」
「お洋服も買っちゃおうかなー。」
そう言いながら大型のデパートを目指す。
「うわぁーん!お姉ちゃーん!」
「ん?泣き声……?」
突然聞こえてきた声に歩みを止めた。
漸く見付けた声の主。
独りの少女が歩道の真ん中で泣いていた。
「あんなに泣き叫んでるのに、周りの大人連中は見ない振り…」
呆れを通り越して殺意を覚える。
一気に気分が落ちた少女は、自分よりも幼いその少女に近づいた。
「ねぇ、如何したの?お姉ちゃん、居なくなっちゃったの??」
「ひくっひくっ…」
泣き止んではくれたが、声がでない様子。
ふぅと溜め息を付いて少女の頭をぽんぽんする。
「お姉ちゃんが、君のお姉ちゃんを一緒に探してあげるからもう泣かないで?」
「!…本当?」
「私はアリス。貴女のお名前は??」
「◎◎って言うのー」
「◎◎、いい名前だねー」
そう言ってもう一回頭を撫でると、完全に泣き止み、少し笑顔になる。
良かった…。
アリスは安堵の息を漏らし、手を繋いで言った。
「じゃあ、探しにいこっか!」
「うん!」
そうして2人の少女は街へと歩き出した。