第19章 異世界コラボ~暗殺教室編~
翌日―――
「おーい!ビッグニュース!今日このクラスに転校生が来るって!」
「マジでー!?また新たな殺し屋!?」
入ってくるなり大声で言った前原に、中村をはじめ、先に来ていた生徒が大きく反応する。
「いやーどうやら殺し屋じゃないっぽいよ。なあ?渚」
「うん。そうだね」
色々な想像をあれこれと口にしてざわついているクラスメイトに杉野と渚が混ざる。
「何だよ杉野、渚。何か知ってるのか?」
「あ、うん。昨日ここまで道案内したからちょっと話したんだ」
「本当にフツーの女子だったよ」
「女子!?」
男子の興奮が一気に増す。
「ふぁー……おはよー」
「カルマ!」
「なになに?何でこんなに盛り上がってんの?」
時間ギリギリに登校してきたカルマが皆の輪に混ざる。
「カルマ!転校生だってよ!なんと!可愛い女子!」
「あーアリスでしょ。知ってるよ」
「既に呼び捨て!?つーかお前も昨日会ったのかよ!」
前原が悔しさを全面に出した瞬間にチャイムが鳴り響いたのだった。
ガラッ
「皆さん、おはようございます」
おはようございます、と普段通りの挨拶をして、出席を確認する。
本日から課外授業から通常へ戻るE組の授業の始まりだ。
「今日は皆さんに転校生を………」
「「「待ってましたーーー!」」」
「にゅや!?」
殺せんせーが言い終わる前に前原、他数名が歓喜の声を上げた。
『女子』『可愛い』『異国人形の様』
前情報が良すぎたからだ。
「……どうぞ入ってきて下さい」
殺せんせーが言うと、転校生……アリスは教室に入ってきた。
それと同時に先程よりも大きな歓声が上がる。
「えーっと……夢宮アリスといいます。アリスって呼んでください」
―――
「へー!日本人なのか!てっきり外国人かと思ったよ!」
アリスの机を囲むように生徒が集まる。
こんな風に話したことのないアリスはちょっと驚いたように対応していた。
キーンコーンカーン……
「やっと静かになった……」
「やっぱりこの時期の転校生なんて珍しいからね」
「そういうもんなのね」
隣の席のカルマが笑いながら言う。
教科書を持っていないため見せてもらうために机を付けているのだ。