第18章 異世界コラボ~銀魂編~
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真っ白な世界。
何度もくればもう馴れたものだった。
それでも中々、タイミングが合わない様で会えたのは3回……
「新八君」
「ああ、敦さん」
4回目。
目的の人物が現れてホッと座り込む。
「あれ?お妙さんは?」
「ちょっと色々ありまして……未だ寝てないかも知れません」
「そうなんだー」
と云って敦も横に座った。
「今日は変な髪形してませんね」
「あの日、新八君達に会えた後はアリスちゃんがしなくていいって云ってくれたからね」
ハハハと乾いた笑いをする敦。
「敦さん。アリスさんってどんな人です?」
「え?うーんと……」
「こんな人だよ」
「うん。そうそう!こんな人……」
………。
「「わあ!」」
「2人して失礼しちゃう」
突然、目の前にヒョコッと現れたアリスを見て驚く2人。
「アリスちゃん!?何時の間に!」
「今だよ」
「君が……アリスちゃん……」
新八が思わず見蕩れる。
思っていたよりもずっと幼い少女。
しかし、異国人形の様に愛らしい容姿に無邪気な声。
「初めまして」
「……初めまして」
ニッコリ笑って云うアリス。
「珍しいね…って云うか漸くちゃんと寝たの?」
「まあ今は寝てると思うよ。でも此処にきたのは『ワンダーランド』を使ってるから」
「へ?」
「眠ってるあっくんを『狂ったお茶会』に引摺り込んでる」
「えぇ!?何でまた!」
「『狂ったお茶会』の空間は私がルール。あっくんの夢を共有したいと願えば叶うんだよ」
「……流石、だね」
ニコニコ笑って云うアリスに苦笑する敦。
何の話か全く判らずにポカンとしている新八。
そんな新八の方を漸くアリスが向く。
「この間、あっくんの髪形が引き継がれたって聞いて君にお願いがあって来たんだよ」
「僕に?」
突然、話題を振られて驚く。
「髪形が何か関係あったの?」
「ううん。全く」
「えぇ!?」
敦が盛大に落ち込む。
「関係あったのは『その髪を結った髪飾りが夢で反映されているか』」
「「?」」
ポカンとする2人。
そんな2人をよそにポケットをゴソゴソし始めるアリス。