第6章 田中恵土:パスト(past)
取り残されていた。
ずっと、一人で…
そんな暗闇の中、手を伸ばしてくれた人がいた。
扉をこじ開けたりせず、隙間から叩いて
『ぱっぱと来い』って言ってくれる人が現れた。
そうして、光の先に歩いていく背中を見て
私は、想った。
『こんな人になりたい』って…
イレイザーの、ぶしつけな態度が気に食わなかった。
でも、そんな所もひっくるめて…
『先行ってるぞ』
黙って、相手を待ってくれる。
そんな温かな部分も、大好きになった。
大事な所を
決して見過ごさない姿もまた、同様に…
そこに、父がダブった。
でも、それ以上に…
私は
相澤「ぱっぱと食べに行くぞ」振り返る
恵土「ぱあ)うん!//(微笑」頷く
こんな人になりたいって、想ったんだ。
相澤「もっと合理的に動け」
恵土「ちゃんと動いてるよ~(ぶうぶう」
相澤(何で目がキラキラしてるんだ?
まあ、生きたいと思えるようになったんならそれでいいが…)
そう思ってることが伝わっていると解っているから
そうなのか
ただ、気にしてないだけなのか解んないけど…
そういった部分も…好きだった。
多くは語らない、それでも…
視てて欲しい所を、ちゃんと視てくれてる。
子供だからって特別扱いしない。
一人の人として認めてくれたからこそ
憧れになった。
だから…
恵土「よおし!
イレイザーのようなプロヒーローになる!!(ぐっ!」
相澤「同じ事務所に入る気じゃないだろうな?;
親子共々」
恵土「入る!!(キラキラ)
何それ、初情報!!(ぱああ」
相澤「言わなきゃよかったか;(溜息」
頭に手を当てながら溜息を零していたが
私の意思は固まった。
それからの行動は速かった。
護衛についているプロヒーローたちに挑戦し続け
修業をずっと続けてきた。
ただし、勉強については……
相澤「逃げるな!!
両親も祖父母も通った雄英に入りたくないのか!!??」
恵土「にゃんだと!?(ぴたっ!!」
相澤「今だ!!(キラン))
大人しく勉強しろおお!!」
恵土「ぎゃあああああああ!!!;」
ぐるぐる巻きにされながら、することになった;