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越えてゆく者【ヒロアカ】

第6章 田中恵土:パスト(past)




恵土「!!!」

その言葉に、驚く中…


言葉は続く。



「お前の力があれば、変えられるものがある。


恵土…

お前は、ヴィランになれ。


平気で俺たちを見捨て、殺し続けた!

この社会に復讐するんだ!!



そうでなければ、それまでの過去は何になる!!??」


恵土「何で…?」


「複数人数に目を向け

それに便乗し、俺たちは殺されかけ続けてきた。


意思も、心も、身体も!!!



お前も、きっとそうだったはずだ」


噴煙が上がる中

体験入園した幼稚園で、はさみやらで何度も刺されたり


切り裂かれたことが、脳裏に浮かんで思い出された。



「解るはずだ。


この社会が…

世の中が、どれほど歪で間違っているのかが!!」


恵土「ぎり)…」


その叫びに

私は拳を握り締め、震えながら叫んだ。




恵土「だからといって!!

私の家族全てを奪っていい理由にはならないだろうが!!!」


「それについては…仕方のないことだった。

まだお前は幼い。
目先のことに目が行くのも当然か。


すまない。



そして…残念だったな。

お前さえいなければ、全員死なずに済んだのにな」

恵土「!!」


どすぅん!!

二階の柱が、突如として落ちてきた。


瓦礫をかき分ける音が響くことになるのは、まだ少し先の話。



「俺たちは似てる。

俺たちは個性故に迫害され、傷付けられ、殺されかけた。


護って欲しい時に護られず

それでもなお、護りもしない奴が称賛を受け続ける。



矛盾しているとは思わないか?この社会を。



ヒーロー?

そんなものがどこにいる?


あの時も今も…

誰も救けてくれなかったじゃないか。



ヒーローとは、その場に居なければ何も救けられない。

ただの、見せかけだけの『お飾り』だ」


恵土「……」

「お前なら、解ってくれるだろ?」


その言葉は、凄く的を射ていた。


その気持ちも、よくわかっていた。



それでも

ただ、一つだけ納得がいかなかった…


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