第5章 戦闘訓練開始
ヒーロー以前のものとして…
『人として、大切なこと』だ。
馬鹿みたいな日々の中でも
僅かながらに、楽しんだ時間があった。
俺は、あの人の弟子だった。
ちゃらんぽらんで、次に何をしでかすか解んなくて
はらはらしながら見てる時もあれば、またかって思って見下す時もあった。
それでも、あの人は態度を変えなかった。
いつも笑って、受け入れてくれていた。
その人が死ぬなんて、思いもしなかった。
恵土父「今日は娘の誕生日♪
6歳おめでと、愛してる~^^♪(ちゅっちゅっちゅっ」
そう写真にキスするのは何度目だろう。
俺が初めて見た時からそうだった。
0歳になったばかりの娘の写真にチュッチュ、チュッチュッ…
ハッキリ言って、うざったい。
何で同じ事務所に入ったのか、あの日の俺を責めたい。
というより、それ以前にそれに憧れた俺を責めたくなる。
恵土父「ってことで今日はあがりま~す^^♪」
相澤「はいはい、勝手にあがって下さい。
明日はちゃんと修業つけて下さいよ?」
恵土父「もう教えられることはないぞ?
十分鍛え上げた、自慢の愛弟子だからなb(ウィンク&にや」
相澤「気色悪い(うわあ」
恵土父「お前!;終いにゃ泣くぞ!!;」
相澤「勝手に泣いてて下さい(溜息」
恵土父「溜息)…そんなにうざったいかなあ;
まあ
それ以前に、俺の修業に耐えられるのはお前だけだったしな。
ノリもペースも完璧!ツッコミも完璧!!
俺たち、最強漫才コンビだったよな(微笑」
ぽんっ!
肩に手を置かれてから、即座に切り返した。
相澤「はよ行け」
恵土父「はっはっはっ!^^
ってことでいってきま~す!(ぶんぶんぶん!」
元気良く手を振るエクシードに
俺は小さく手を振って、再び仕事に戻った。
それが、最後に交えた会話になるとは思いもしないまま…
相澤(また後で連絡でも来るか?
6歳になった娘だかで)
思わず、携帯の画面を少し見たが
そこには、何の連絡もなかった。