第4章 幼稚園時代
勝己「離れろよ」
恵土「?」
勝己「恵土から離れろって言ってんだ!!デク!!」
恵土「おいおい、落ち着けってば;」
うっかり崖から落ちる恵土の手を取って
俺まで落っこちた。
それで、怪我をした時…
恵土は、不思議な力で治してくれた。
風を起こして浮いたり以外を見たのは
その時が、初めてだった。
傷が見る見るうちに治っていくのも
俺の傷を、一瞬で治していくのも…
全部……
気付いたら、出来ていたらしい。
それでも…
それらを全部、正直に話してくれたことが嬉しかった。
誰にも言わないでって言ってた。
その約束も、知識も…
俺以外は、誰も持っていない。
恵土にとって
特別な人間は、俺だけなんだって思ってた。
(そう勝己が思う中
『おう!』とにやつきながら答え、恵土を見つめていた)
なのに…
なんで、そんなとこ(デクの隣)にいんだよ。
勝己「イラッ!)恵土は俺のもんだ!!」
恵土「私はモノじゃない!
だったら一緒にやろうよ。
きっと、楽しいよ?」
勝己「そういうこと言ってんじゃねえ!」
出久「えっと…
もしかしてかっちゃん、恵土ちゃんと一緒に居たいの?」
勝己「ドキッ!)ああ!!?//」←図星
恵土「なぁんだ。
だったら一緒にやろっ。
背負い投げ、楽しいよ^^」
勝己「絶対やらねえ!!先に帰る!!」
ふいっ!!
一瞬で身体ごと後ろを向いてから、去っていった。
ずかずかっ!!
恵土「?変なの」
出久「えっと…
さっきの、どんな感じ?背負い?」
恵土「えっとね~
まずは、腕を掴んでね」
出久「うん(微笑&頷く」
気に食わねえ。
気を許せる唯一が、恵土だった。
あいつは、どんな目に遭っても拒絶はしなかった。
勝己「ぎりっ!)っ…くそがっ」
歯ぎしりして、小さく呟いた。