第29章 林間合宿
恵土「…だから…
ぶつけたくなったら、いつでも言っていいんだよ?^^」
光汰「…(ぎゅ)
余計な、お世話だッ(涙」
その言葉とともに
俯きながら、涙を流す光汰を見て
私は、そっと出て行こうとした。
恵土「それj
ぎゅっ!!
ドアに手をかけて出て行こうとすると…
泣きながら、その裾を握ってくる光汰がいた。
光汰「…今夜、俺と寝ろ」
恵土「…うん^^」
それに足を止めて、そう言いながら
私はしゃがみ込んで、視線を合わせた。
恵土「いっぱい、話をしようか(微笑)
私も、聴きたい。
光汰くんのこと、ちゃんと理解したいから^^」
光汰「…はっ(微笑)
余計な、お世話だ」
涙が流れ落ちていく中…
そう、口角をあげながら
震えたまま、泣きじゃくっていた。
私は…
それを優しく抱き締めた。
光汰「ひっく;うっ;」
何故泣いているのかは、なんとなくでしか解らない。
でも…
きっと、そうしたら……
前を向いて、進んでいけるって思った。
当時の私が…
イレイザーに、そうして助け出されたように……
そうして…
その日の晩、私は光汰とずっといた。
大した話は聞けなかったけど
それでも、話ができるようになって良かったと思った。
その当時、私は…
誰にも、話をすることができなかった。
助けを求めることさえも、出来なかったから…
そうして…
翌日、合宿二日目
AM5:30から、個性を伸ばす修業が始まった。
相澤「おはよう、諸君」
…全員、ぼーっとしとるぞ;
私もだけど;
相澤「本日から本格的に強化合宿を始める。
今合宿の目的は全員の強化、及び
それによる『仮免』の取得。
具体的になりつつある敵意に立ち向かうための準備だ。
心して臨むように」
『ゴク…』
その言葉に、高まる緊張感…
と同時に、つばを飲み込む音が響いた。