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越えてゆく者【ヒロアカ】

第28章 期末テスト




それから私は、天を仰ぎ見た。


憎々しいほど、青く澄み渡る空を…



それは、とても澄み渡っていて……


大丈夫だと、語り掛けようとしているかのように見えた。



恵土「…大好きだよ(微笑&涙目」


顔をくしゃっと歪めながら呟くうち…



恵土「何でかな…

すっごい憎いはずなのに…


その感情が、たくさんあるのに……



嫌いに、なれないよ…っ」


両目から、とめどなく溢れ出てくる涙は…


きっと、誰一人として

助けようとも、護ろうともしてくれなかった時の、痛み…



誰にも相談できないまま

心配をかけまいと、必死に笑って


笑わせようと、馬鹿げたことばかりしてきた強がり故の、積み重ね…



たくさんのものが…


ここには、込められている。



この世界にも…人にも……


各々にしかない、痛みを有している。


哀しみも、有している。




だから…理不尽なことが繰り返される。


それが虚しくて、辛くて…

誰も、真剣に受け止めることなんてなくって……



弱音を零したくても、必死に繋ぎ止めてた。


押さえ込んでた。



誰しも、誰もが…全てを理解できるわけがない。


全員が全員、違う経験をして

違う環境で、各々戦いながら生きている。



時に、誰かと分かち合って…

誰かと笑い合って……


慰めながら、想いながら…



痛みと、全てと戦っていく。

生きるために…乗り越えるために……


己が、己であるために…



いつの時も…

想い出も…


終わりがあるから、始まりがある。



それがあるから

二度と離すまいと、必死になれる。




本当に必要なのは…

逆境に向かい合った時の、越え方だ。




この胸が張り裂けるような痛みと…

どう向き合って、乗り越えていけばいいのか……


それを、自分の手で掴んで

越えていかなければいけない。




全てが未開。

誰もが、教えてくれるわけじゃない。


だから…

きついんだ。生きるってことは…



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