第26章 これからの道
相澤「ステインの件か?」
恵土「!」
相澤「…図星か。
その力は、感情の変化に敏感だ。
それに伴って、強まれば強まるほど自然と出てくる。
本人の意思とは関係なしにな」
恵土「…」
相澤「前にも言ったが、ちゃんと話せ。
そうでなきゃ伝わらん。
話すまで朝会は停止だ」
恵土「は!?何でそんなさらし刑みたいな!!;」
相澤「お前のためだ。
前々から思ってたが、溜め込みやすいだろ。ぱっぱと話せ」
恵土「こんな大注目で話せるか!!;」
相澤「そうでなくても話せねえだろ」
恵土「!!」
相澤「とっくに分かってんだよ」
そうして数秒待っても
紡がれない言葉に対して、溜息を零しながら言われた。
相澤「はあー(溜息)
お前のことだ。
飯田たちがヒーロー殺しと遭遇する前日
ヒーロー殺しと戦った時に捕まえられなかったこと、気にしてんだろ。
連絡あった時は驚いたが」
皆『!!
え!?』
恵土「…それもある。
でも…結局は空無に邪魔された。
その結果が…
挙句の果てに、傷付けた」
それもある。
でも、一番でかいのは…
出久「そのことなら別に気にしなくても」
恵土「それと…
ろくに、その気持ちも解んねえ奴にグダグダ言われたり
新聞やら何やらで書かれるってのも腹立つ。
何を知ったつもりになって書いてる?
簡単にまとめて
そいつの苦悩に耳傾けたり、真剣に向き合ったこともねえくせに
そいつの何が解るってんだよ!
何様のつもりだ…ホントに。
誰にも理解されず受け入られねえ気持ちも!
その果てに行きついた絶望も!
孤立させられたまま
その道進むしかなくなるほど追い込んだ周囲も!!
人がその道進むまでに、それほどの過程が!経緯が!!
何も理解してねえくせに、勝手な事ばっか言いやがって!!!」
ぐしゃ(前髪掴む)
恵土「なんなんだよ…ホントに……
何で!
こんなに、腹ただしいんだよっ!!」涙目
叫ばれた言葉は、涙声