第26章 これからの道
「人」は、本当に護るべきなのか…
私は
一つの命題に、終止符を打とうとしていた。
この世ごと、憎みそうになった全てを……
精霊『いつまでも悔い改めないよ。
だって、人間だから。
いつも、そうだったでしょ?
いつの世も、いじめは終わらない。
どこまでも苦しませて心に傷を与えて
それでもなお、それをした本人はいつでも笑ってられる。
友もいず、相談相手もいず、味方なんて誰もいない。
そんな者(あなた)の気持ちなんて…
いじめる側とか、他の人たちになんて解るはずないよね?
だって…
いつだって、誰かと笑ってるんだから』
ああ…
その通りだよ(ぎゅう)
腕を握り締めながら…
考えを纏めるのに、時間がかかり過ぎるそれに
なぜか、ふとした苛立ちを感じていた。
誰かとも笑えない自分はお払い箱。
消えるべき存在。
消えていた方が、よほどいい。
死んでしまいたい。
いつしか忘れられて
いじめっ子たちが自分のことを
「悪いことをしていないのにひどいことをされた」と言われたり
誰かに聞かれた時に伝えて、あいつはひどい奴だと笑い合ったり
それだけ(何年も毎日続いたいじめの出来事)
どうあっても忘れられないが故か
それだけ(いじめのきっかけとなった出来事)
誰かに伝えられて、一緒になって「悪」とののしられること。
それが、辛い。
誰も、いなかった。
解ろうとする人も、ぶつかろうとしてくれる人も。
かっちゃんや、デッ君以外は…っ!
護りたいって感情で、護っちゃダメかなっ…
正直、憎しみの方がはるかにデカいよ。
殺したいって感情の方がよっぽど大きいよ。
蓋の中に閉じ込められた感情が
いつまでも吐き出されないままの感情が爆発して
人格という名の器が、壊れそうになるぐらい…
ぐちゃぐちゃになって
どうにか、なりそうになる。
死にたいという感情の方が、大きく膨れ上がってくる(ぎりぎりぎり!!)
机に爪を立てる中…
あたりは、ヒーロー殺しについて話を進めていた。
とある変化に、気付かぬままに……