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越えてゆく者【ヒロアカ】

第26章 これからの道





それでもなお…

彼は、人に救われた。


人の笑顔に…

ありがとうに、救われた。



たとえ見せかけだけの感情だとしても

一時の想いが、彼を救った。


救い、それに救われ…

その果てに、殺された。



それでもなお…

彼は、生き続けている。


その生きざまが、今もなお…

私の胸の奥でちらついて離れない。




でも…

やっぱり、歩んだ来た道は違うんだ。


経験も、また……




『私が居なかったら

そんな顔、しないで済んだのかな?』


『誰もが、幸せそうな顔をして

笑っていられたのかな?』



『私さえいなければ

誰もが、本当に幸せになれたはずだったのに…っ』



「苦しんでる振りなんていらねえんだよ」


違う…

振りなんかじゃないよ(涙&震)



「嘘に決まってるじゃん!」

違う…違う!


何で…

どうして、解ってくんないの?



「歩み寄ろうともしねえ奴の気持ちなんてわかんねえよ(げらげら」

違うよ…

話しかけるなって言ってきたのは、そっちの方じゃんか!



「また学校きてる」

「死ねばいいのに」

誰もが、否定した。


「せんせーい、田中さんのさっきの暗唱間違ってました!」

先生「そういうと思ってちゃんと聞いてました。あってます!」

「あってないよ!」「あってないー!!」


口々に言われる言葉…

気を紛れさせてくれるのは、教室で夏の時だけ飼っていた亀だけ。



自分さえいなければ、こんなことにはならずに済んだのに…(涙目)


誰も…っ

そんな思い、させずに済んだはずだったのに;(涙)



嫌だよ…

痛いよ…


苦しいよ……



言えない想い

悲しみ、苦しみ、痛み…


全てにずっと蓋をし続けてきた。



ぶつけ所がないから

それを必死に押しとどめるしか出来なかった。




その当時…

私は、笑うことさえうまく出来なかった。


しゃべりかけることさえ、ままならなくなったんだ……



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