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越えてゆく者【ヒロアカ】

第4章 幼稚園時代




恵土「おかあ、さん?」

恵土母「…私の心、視える?」


恵土「?」

恵土母「あなたの目には

私は、どう視える?」


恵土「!!

…あ」

恵土母「ん?(微笑&首傾げ」


恵土「…いた(ぽつり)


とても、綺麗だ(震&微笑)

白くて、光ってて…温かい」


それに、震えが止められなかった。


やっと、見つけられた。

そう、確信したから…



恵土母「そうね…

私にもね、個性じゃないんだけれど視えるの。


私の一族は代々というわけじゃないけれど

そういう、特異体質みたいなものがあってね…



だからかな。

純粋に、視えてるものをぶつければ同じような目に遭った」

恵土「!!

え?」


恵土母「あなたみたいに、石をぶつけられたこともあった」

恵土「え!!ちゃんと、傷は消えて」

恵土母「心の傷は

消えていない」


恵土「!!」


私の顔を覗き込むように、しゃがみながら

そっと、笑いかけてくるお母さんに私は固まった。



恵土母「恵土…

あなたなら、きっと見えるはず。


その魂も、穢れも、愛で満ちた心も…

それこそ、勝手に全部が見えてしまう。



あなたは、私よりも強く出たみたいだから…

12歳で現れた私とは違う。


だから、余計に辛い思いをすると思う」


そう言いながら、頭を優しく撫でた。



恵土「…」

私はただ、聴き入っていた。


恵土母「それでもね…

世の中には、清らかじゃないものもある。



自然、植物、動物…

そういうものたちは、人間たちのように争ったりはしない。


皆、生きるために狩をして

命を、必要な時だけもらって生きている。



でも、人間同士で争って殺し合うようなことはしない。


それが、清らかに見える要因。



人間同士だと…

清らかな部分だけじゃ、生きていけないこともある。


醜い感情だって、抱えて生きていくこともある。



でもね…

どうしても、生きていかないといけないの(涙声&涙目)


だって…

そのおかげで、あなたと出会うことができたから(涙」


恵土「…」

その言葉に、なぜか…

今も昔も、涙が止まらなかった。


嬉しそうに微笑む顔と

初めて見たお母さんの涙に、私の目はくぎ付けだった。


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