第23章 修業
恵土「エクシードの装備作ってたとか、国宝をも越える代物って感じで!」
わくわくきらきら
そんな擬音語が似合いそうなくらいの輝かしい表情で
俺を見ながら、さっきから熱っぽく語りまくっている。
恵土「でも看板の話に戻るけど、機械使わないと読めないんだってあまりに小さくて」
焦凍「確かに。
文字サイズ1って小さすぎるよな」
恵土「うん!
やっぱ指名出したのってお父さんの一人娘って知って?
それとも、体育祭で見て?//(わくわく」
焦凍「両方だろうな」
まるで…
興奮して寝れない子供みたいだな(くす)
なぜか…
こいつを見てると、笑えてくる。
何でか…
恨みや、そういった感情で覆われていた俺の心を
いつでも、笑わせてくれる。
それに、俺はどこか救われていた。
肝心な所でドジしたり…
色々あったが、やっぱりこいつは本物なわけで……
最強であることに、違いはない。
間が抜けてて、心を開き切ってて…
人一倍、人から与えられる苦しみを知っている。
それでも…
それを知った上でも、経験した上でも…
あんなに深い闇を抱きながらでも
前を向いて、進もうと頑張ってる。
ヴィランに対しては特にそうだ。
どれだけ憎みたくなっても、救けることを優先する。
何でか、母がいる時に聴いてみた。
すると…
『そいつの笑顔が見たいから!^^』
いつか、罪を償った後で…
所帯を持って、家族と共に笑う姿が見たい。
それを語る恵土に、俺は愕然とするばかりだった。
『恨んで、殺す道の先に…
殺されたみんなが、笑ってる未来なんてないんだ。
誰もが、道をたがうことはある。
それを許して、更正して…
んでもって…
笑ってられる未来に、少しでも早く導いて護り抜く。
たとえヴィランが望んでなくても、必ず護る…
それが、私の目指すヒーローなんだ』
何で、そこまでするのか解らなかった。
でも、次の言葉で分かった。