第23章 修業
恵土「あー。
イレイザーんとこ行こうかとも思ったんだけどさ…
経験って言ってたろ?
だから…違うとこ行こうと思う。
私の力に合った、特別な新装備作れて
それを試せて
なおかつヒーロー活動も実践できるとこ、一つだけあったんだ。
そこへ行こうと思う。他府県になるけど」
焦凍「…そうか。中部地方か?」
恵土「ううん。神奈川」
焦凍「!そうか…
やっぱり、特別な材質が必要なのか?」
恵土「うん。
炭素繊維強化プラスチック…
『CFRP』っていう軽くて強いだけでなく、錆びない、熱に強い、電気を伝えやすい、など優れた特性を数多く備える素材で
非常に硬くて、切削などの加工が難しい。
ロケットや人工衛星にも使われてるようなもんだ。
関節の継ぎ目に被せるように引っ付ければいけると思うんだけど
漠然としたイメージ自体は固まってきてるから」
焦凍「そうか…(微笑)
ちなみに、なんてヒーローの事務所なんだ?」
恵土「エージェントヒーロー事務所!」
焦凍「…聴いたことないんだが;」
恵土「そりゃ秘密裏にやってるから(こそ)
許可は取ってるけどアイデアは取られたくないとかで。
ただしヒーロー活動はちゃんとやってるよ?」
焦凍「『ヒーロー』事務所だしな;」
恵土「そんなに有名じゃないみたいだけど、装備製作業界においては超有名人なんだ。
気に入った奴にしか装備は作らないとか」ぺらぺら
焦凍「ゲームに出てくるドワーフか?;(鍛冶師?;」
恵土「そう!
プロやサポートをも遥かに上回るとかで、常に狙われてるらしくてさあ。
ヒーロー稼業は、神奈川で小さな事務所を作ってやってるみたい。
コスチュームは変えてるから解んないんだって。
ここだけの話、大きく『ヒーロー』って書いた看板つけてて
一番右下に、文字サイズ1の模様や汚れにしか見えない小さな文字で『本当の名前』書いてるんだって。内緒だよ?(こそこそ」
焦凍「ああ」頷く
恵土「材料から即座に作り出せる神業師で、奇跡的な確率で指名きててびっくりした。
しかも「装備作ってやる!」っていうメッセージ付き(ぱああ&キラキラ」
焦凍「そうか。よかったな(くす)
(嬉しそうだな(微笑」
こうして夜は更けていく;
まだ続くの?;世間話;