第23章 修業
焦凍「なるほど。
一瞬で高威力の個性発動。
どんな動きでも見切れる動体視力と
それについていけるだけの格闘技術に伴う身体の使い方。
左右の同時発動か」
恵土「ああ。
実際、しようとしてたみたいだが
それに意識もってかれて、動きがぎこちなくなってた。
あとショート。
お前、浮いた敵に対してはほぼ無防備だ。
床から凍らせていって
柱作って触れさせて凍らせるとしても、それには時間がかかり過ぎる。
その間、敵はまっちゃくれない。
せめて、床から凍らせるまでの間に
氷を投げつけたりしながら体勢を崩させたり
炎を床から壁へ這わせるようにするなどして汎用性を増やせ」
焦凍「…」
恵土「それができなきゃ
空を飛んで、遠距離から倒しにかかるタイプだったらやられる。
それかもしくは、一点集中させた氷や炎を投げつけて
それを中心に、展開されていく形に発動範囲を限定させたり圧縮させるとかな。
増幅もありかな。
氷を投げつけた時、中に炎を入れといて
氷だと思わせといて、割れた直後に炎を増幅させたり。
逆もまた然り。
氷と炎を同時にぶつけ合いながら放出して、水蒸気大爆発を起こしたりってのもありだと思うよ(微笑)
…ってどうした?;固まって」
焦凍「…いや、ズイブン考え込んでるんだな」
恵土「あー。
小さい時から使えたから、習慣みたいになってるんだ。
炎を圧縮させながら放出させた推進力で超高速で動き回って
その間に、止めに使う氷の一撃を集約させとくって感じにさ」
焦凍「天才だな」
恵土「いやいや、経験が多いだけ^^;
それに勝るもんはないと思う。
だから、修業するんだしな」
焦凍「…だな(微笑)
本当に…頼もしい限りだな。
世界中から誘いが来たのも頷ける」
恵土「それはスルーして;(しょぼん」
精霊『断ってて申し訳なくなってたものね』
焦凍「らしいな(ふっ」
恵土「ま、今日はこのぐらいで切り上げて
明日の朝に、本格的に修業を始めよう」
焦凍/精霊『ああ/了解!』
そうして、私たちは眠りに…
恵土「へえ、そんなことが。
エンテヴァーの奴、勝手だなあ;
熱中すると周り視えなくなるっていうけど」
焦凍「まあな」
つけないのだった。
おまけに会話は夜中まで続いた。