第21章 見舞い
恵土の言葉に
俺はただただ、唖然としていた。
簡単に、答えを出したから。
恵土「こっちも…
お母さんとは長いこと話してないから^^;(後ろ頭かく)
なんだって、いいんだよ。
話すことは…」
!
そうだった…
恵土は…両親も祖父母も死んで…
気が付いた時には、遅かった。
恵土「ただ、傍に居るだけで…
一緒に話して、時を過ごして…
温かさを、感じていられるだけで…
たまらないぐらい、幸せだったからさ^^(涙目」
気が付けば、その目に涙が溜まっていった。
恵土「……(ぽとっ)
ただ、それだけでいいんだ。
ただ…少しでも、傍にいれるだけで
いいのに…
それだけでいいのに、何で会えないんだろうな;;」
ぼろぼろと、膝の上で握り締めた拳に落ちていく涙は…
両親に会いたいと願う想いが蘇ったからこそなのは、誰の目にも明白だった。
焦凍「!…悪い、そんなつもりじゃ」
居てもたってもいられず、立ち上がって触れようとすると
恵土「大丈夫大丈夫^^(ごしごし!)
そのための楽しみにとっとくんだ!!(ぐっ!!」
焦凍「!」
恵土「いっぱいいっぱい話すんだ!!
飽きるまで話してさ!いっぱいいっぱい語ってさ!^^」
拳を握り締めてから
周囲に振りながら、満面の笑みを浮かべて両手を広げた。
恵土「何度夜を越えても!
何年経っても!ずっとずっと話すんだ!!」
そう語る目には、涙が再び溜まっていった。
焦凍「もういい」
恵土「そんでっ…
そんで、いつか……
一緒に、笑うんだ。(震&微笑)
ただいまってさっ^^(涙」
声を詰まらせながらも、必死に語る声は…
痛々しくも…
明るく振る舞おうと、精一杯のように視えた。