第21章 見舞い
それから、数十分後…
のどが渇いて、自販機で飲み物を買いに行くことにすると
ショートがついてきた。
恵土「?あれ、ショート。どしたの?」
焦凍「…いや、おごる。
急に連れてきただろ」
恵土「あー、気にしなくていいよ^^
かっちゃんといたらそれぐらい慣れっこだって(くすくす)
なんたって「思いついたが吉日」ってんで飛び出してって
それについてくことが多かったし」
焦凍「…そうだったのか」
恵土「ん(頷く)
だから、気にしなくても大丈夫だよ?(微笑」
焦凍「…(微笑)
優しいな、いつも」
恵土「それを言うなら、焦凍の方が優しいよ」
焦凍「そんなことh
恵土「だってさ…
私は
ずっと、人の群れの中には行けなかった。
あんなことがあってから
苦しくって仕方なくって、どうしようもなく怖くなって…
電車なんて、到底無理だった。
でもさ…
ショートといたら、安心してさ。
だから、頑張ってこれた。
んで、頑張って続けていったら…
あんな風に、笑えるようになったんだ。
だからさ…
ありがとう、ショート^^」
焦凍「…それこそ、気にし過ぎじゃないか?(微笑」
穏やかに微笑みながら返すショートに
私も、笑った。
恵土「だってそういう人いなかったんだもん。
周りは一番になるために一生懸命努力中
相談なんて、できるわけないじゃん」
焦凍「…そうか」
恵土「うんうん(二度頷く)
…で、どうしたの?大丈夫?」
焦凍「…いや。
…何を話したらいいか、分からなくなった」
恵土「…え?」
焦凍「…母親とはもう、10年ほど話していない。
何を話したらいいのか、何から話せばいいのか…
よく解らないんだ」
恵土「……そーだなあ…
そーだなあー!;(う~ん!;)
もし逆だったらって考えたら…
家や学校や、色んなことを聴きたいなあ」
焦凍「?」
恵土「例えば、今日は何をしたとか
~が食べれるようになったとか、できるようになったとか。
たわいのない話でもいいから…
たくさんの時を、たくさん話して欲しい(微笑」
その言葉に…
焦凍は、目を見開いたままだった。