第4章 幼稚園時代
その頃の轟↓
切島「ちょっ!
何だよ轟、急に引っ張って」
轟「空気を読め。
今は、隠れていた方がいい」
そう、玄関から視えない場所に隠れていた。
久しぶりの再会を、堪能してもらうために…
心遣いしてくれたことが、痛々しいほど感じ取れた。
そして今…
私は、かっちゃんの家の玄関で
廊下の先に居る、かっちゃんのお母さんと対面した。
勝己母「…あっ」
その眼が、私をとらえた。
恵土「…えと」
あんな別れ方をしたから、何も言えなかった。
いや…
言い出す言葉が、見つからなかった。
勝己母「っ…うっ;(ぐすっ」
恵土「!」
そんな中、かっちゃんのお母さんは
その浮かんだ涙を両目から流しながら
声を詰まらせながら、一度しゃっくりをして
勝己母「っぁ(震」
今度は涙と共に震えだした。
恵土「!あ…(汗」
それに焦って、手を伸ばす私だったが
そんな私に急に走り寄ってきた。
恵土「びくぅっ!!)!!??;」
それだけで、色んな感情が流れ込んできた。
心配、焦燥、苦悩、葛藤、哀しみ…
そして
愛情
(その瞬間、恵土は勝己母に抱き締められた)
勝己母「うああああああああっ!!!;;(涙」
恵土「!…かっちゃんママ?」
ふと、そう昔の呼び名で尋ねると…
勝己母「っぅ;
ずっと、音信不通で…
連絡しようにも、連絡できなくって…っ…;
どれだけ、心配したと思ってるの!!!;
このバカ!!」
ばしぃん!!
はたかれた。
それに気付いたのは
うたれた右頬が、ジンジンと痛みを感じた時だった。
恵土「っ…;(じわっ)
ごめん、なさい(涙」
それに、涙が零れ落ちていった。
と、同時に
私の中でもまた、色んな感情が一気に溢れ出てきた。