第20章 閉幕
出久(だから、絶望しなかった。
無個性でも、諦めないでいられた。
だから決めたんだ。諦めないって…
だから…
それから、僕は分析ノートを付け始めた。
やっておくに越したことはないし
これからの戦いにきっと役立つだろうって
助言を、もらったから。
実際の所、おかげでここまで来れた。
諦めないでいられたから、この力(ワンフォーオール)を手に入れられた。
勝ち取った。
一人で、ここまで来れたわけじゃない。
たくさんの時と、それを支えてくれた大切な人たち…
きっと…この無茶で、たくさん心配させたし
不安にさせたと思う。
これから…身につけていかないと)
そう決意を新たに、前を向くと…
出久「あれ!?;恵土ちゃんは!?;
お礼まだ言ってないのに;」←さっき言ったが忘れてる
恵土が居なくなっていた;
切島「あー、トイレ行くって出てった。ついさっき」
出久「ええ!?;」
つい数十秒前↓
恵土「じゃ、ちょいトイレ」
切島「騒ぐだけ騒いでトイレかよ!;」
恵土「う;
なんかごめん;んじゃ!」
たったかたーっと走っていった。
麗日「また後で言えばええよ。
というか
あんなに取り乱した恵土ちゃん、初めて見た…
激昂しているのもちょい怖かった;」
皆『うんうん』二度頷
出久「恵土ちゃん…
石、投げつけられたりしてたんだ」
麗日「!!…え?」
出久「それで傷ついたりしてた…
でも、全然抵抗しなかったんだ。
それで、ある日…
いつだったか定かじゃないけど
自分の身を、守るようになったんだ。
風をバリアーみたいに纏って。
たぶん…
傷付けたくないって想いも意味も
一番わかってるんだと思う。
傷付いたことで、泣いている人がいるってことも…
その心苦しさも、よく知ってる人だから(微笑&遠くを見つめる」
そう言い切る中
出久の表情は、前よりも晴れていた。
まるで、長い間くすぶっていた霧が晴れたかのように…
これからやるべきこと(目標)が、はっきりと視えたから……