第19章 誕生
まだ、私が幼い頃…
幼恵土「きゃっきゃっ!^^」
私を浮かせられたことで
無邪気に笑顔を向けながら、愛情を持って手を差し伸ばす
幼い自分が見えた。
何度も何度も…助けられてきた。
だから、力になりたかった。
助けられてばかりだったから、護りたかったんだ…
何度も何度も…
力をあまり使わないにすることで護り抜こうとしてきた。
でも…
お前はっ……(涙目&震)
『そんなあなたを…護りたい。
今まで、ずっと…
エネルギーでしかない私を
意思を交わせない私を愛し、想ってくれた……
あなたが、大好きだから(微笑』
力になりたいと、想ってくれたんだっ;
震えと共に、涙が浮かぶ。
何とも言えない表情になりながら、見つめる中…
告げられた言葉……
それは、私もまた抱いていたもので…
何の感慨か解んないけれど、涙が止められなかった。
神々しい光と共に現れたそれは…
優しく微笑みながら、涙を流す私を包み込んでいた。
白い光と共に、温かみを帯びた眼差しで見つめてくるそれに…
恵土「ありがとうっ…;
また、救けられちゃったな^^;(涙」
『そのために、生まれたんだよ?(にっこり』
礼を告げると
「これからも何度でも助ける」と、伝えようとしているような言葉が返ってきた。
それにまた、涙が浮かんだ。
恵土「ははっ;(ごしごし」
『^^』
零れ落ちそうになる涙を、乱暴に目をこすって拭う中…
精霊は変わらず、嬉しそうに見つめていた。
恵土「行こうか!相棒!!(微笑」左掌差し出す
『うん!(微笑』頷いて握る
こうして…
自我を宿した風と、互いへの想いを胸に一体化したことによって
力やエネルギーの圧縮に伴う「反発&悪影響」は、皆無となった。
そして、ゼロドライブは
神の力だけでなく、ありとあらゆる力とエネルギーを
どんなに圧縮しても
身体に全く負担もかけず、悪影響も全く出さない
理想的な『完成形』へと、昇華された。