第4章 幼稚園時代
『出久おめぇ本当になんもできねぇな。
出久ってデクって読めるんだぜ』
『デクってのは、なんもできねぇヤツのことなんだぜ』
そんな中…
何でか、かっちゃんから言われた言葉が思い出していた。
突き刺さるような不快感が、蘇った。
でも…
恵土「デクってさ。
悪い意味もあるけど、止まり木とか
守ってくれる大きな木って、私は思ってるんだよね。
だって、デッ君なら…
きっと…
近くに居たら、是が非でも救けようって
必死に護ってくれるって解ってるから」
出久「!(じわっ」
自然と、涙がこぼれ出てきた。
このあだ名が、嫌いなはずだった。
それでも…
それ以上に、見て欲しい所を見てもらえていた。
大事な所を見て
その上で、大好きだって想いを込めて呼んでくれてる。
恵土「だからさ…
私は、この呼び名好きだよ?
デッ君^^♪」
出久「ぱあ)…//(微笑&キラキラ)
うん!^^//(大きく頷く」
だから…
僕も、恵土ちゃんから呼ばれるあだ名だけは好きになったんだ。
恵土「私、デッ君のこと好きだなあ^^」
出久「え!!??・・//(ドキッ!!」
勝己「あ゛!!?」
予想だにしない言葉に、目を見開いたけど;
恵土「でもかっちゃんが一番好きだ。
横暴で意地悪で猪突猛進で向こう見ずで生意気で」
勝己「悪い所しか挙げてねえだろ!!!(ぷんぷん」
恵土「横暴ヒーロー」
勝己「どういう意味だゴラァ(睨」超至近距離
出久「喧嘩はダメだよかっちゃん!!;(おろおろ」
恵土「だってそうでしょ?
こうと思ったら一直線!
何が何でも聴かないで、そのまま一気に突き進む!!
でも、大事なものを見失わないで
ちゃんと貫こうとする、いい意味での横暴だよ!
だから世界最高の横暴ヒーロー!!^^(キラキラ」
勝己「!!
意味わかんねーよ。
ばっかじゃねーの//(ふいっ」
恵土「だって優しいじゃん。
前だって、なんだかんだ言って助けてくれたし。
ほら、私が個性暴発して電柱に引っかかった時」
勝己「知るか。目障りだったから取っ払っただけだ」
出久「ええ!?;」初耳
その言葉に驚く中…
話しは、とんとん拍子に進んでいった。