第18章 緊急応援要請
力『いいか?
前は、神の力を出して
それでも相手を殺すまいとし過ぎたことで、扱い切れず失敗した。
あれこれ悩むな。
あの時は、ゼロドライブの発動が切れた時に
出す力を0にするのが遅れたことで、悪影響が生じた』
恵土(ああ。分かってる。
一度宙に浮いた状態から倒れた時
空無もまた倒れた、そして意識を失った)
力『…俺は、神の力が残した権化。
お前が呼び戻してくれた自我だ。
力の反発を無にすることまでは出来ない。すまん』
恵土「気にすんな。それよりも今は…)
戦うのが、先決だろ」
そう呟くや否や…
全身を、炎と氷と風と雷と光が纏った。
眩いばかりの白い光が、辺り一帯を照らし…
私たちは……
がががっががっがががががががががっががっががっががががっがががががっががっ!!!!!!!!
1秒につき、1000兆をも超す頻度で
互いに200%をも上回る、身体使いと加速度とパワーでぶつかり合っていた。
無論、辺り一帯の雲は…
一瞬として原型を持たず、消し飛んだ。
恵土「くぬっ!」
があっ!!!!!
空間ごと無効化する力…
それは、神の力には及ばない。
しかし、それよりも少しでも下だと…
恵土「押し…切られる!)
くっ」
空無「使えよ神の力あ゛あ゛!!」
どごぉ!!!!
恵土「ぐっ。がはっ」
空無「お前の十八番だろ!!??
世界で唯一択ばれた救世主さんよお!!」
そう言いながら殴られそうになるが、再び一点集中で何とか逸らした。
やっぱり、もろにぶつかると負ける。
そのままでも勝つためには…
どれだけ圧縮しても、反発させないようにしないと
でも……
これ以上っ……
一体、どうしたらいいってんだ?
両手で集約させながら、防ぐことに集中する中…
空間ごと無効化する力を圧縮させ
そうすることによって
元来得られるはずの「エネルギーからの反発」をも無効化させた一撃が
何度も何度も、繰り出され続けた。
誰の目にも、一目瞭然だった。
恵土(ダメだ…
このままじゃ、負ける!)