第17章 雄英体育祭
小さい時の、夢を見た。
恵土「すーすー」
マイク「ありゃ;寝てやがる;」
相澤「いいから始めろ。時間だ」
マイク「お、おう!」
第2競技が始まる中…
私は、遠い昔の夢を見ていた。
まだ幼い時…
私が遊び場に行くと、誰もがしかめっ面をして帰っていった。
石をぶつけられたこともあった。
でも、それは…何の意味もなかった。
圧倒的な速度で、あっという間に治るのが気味悪かったんだろう。
恐怖と畏怖が入り混じった感情を目の前に、いつも思ってた。
ずっとわかってた。普通でないことぐらいは…
ただただ異常で…嫌だったんだろうってことは……
手を差し伸ばそうとしても
笑いかけようとしても…
うまく、笑えず
打ち解けることなんて、かっちゃんやデッ君以外はなかった。
そんな時…
「何であんな子産んだの!?」
「気味悪いわ!」
勝己母「そういうことないでしょ!?
どういう子か接したことあんの!!??」
恵土母「ちょっと;落ち着いt
勝己母「大好きな子馬鹿にされて落ち着けるわけないでしょ!!??」
とある子供の、二人の母親と衝突し合っている時
私のお母さんに叫ぶ二人に対し、前に立ちながらかっちゃんママが叫んでいた。
私はたまたま近くに居て、咄嗟に草陰に潜んだ。
「…居なければいいのに、あんな子」
「ただ石をぶつけただけなのに」
そんな声が聞こえた。
わかってた、本当は…
自分が、望まれてないってことぐらいは……
そんな思いと共に、俯いていると
その直後
ぱあん!!
「っ!」
勝己母「いい加減にしなさいよ…
そういうことするから不幸な目に遭ったんでしょ!?」
「何もぶつことないじゃない!」
勝己母「じゃあ石投げつけられてみたら!?
石をぶつけられる方はもっと痛いのよ!!??
傷よりも、心が痛んで苦しんでるのにっ!(涙目」
その叫びに…
気持ちの代弁に……
何より、この気持ちに寄り添ってくれたことが嬉しくて…
恵土「…;(つー」
私は一人
草むらの影で、頬を伝う涙を流した。