第15章 悪夢
護りたい、愛おしい、一緒に居たい…
すぐ傍に、居続けていたい。
けれど、3歳の時には
あいつは修業にのめり込んでいて、俺は近所の奴等と遊んでいた。
4歳になっても、5歳になっても…
6歳になる直前であっても、あいつは修業をやめようとはしなかった。
それだけ大切だっていうのもあったけれど
戦っている時のあいつもまた、生き生きとしていた。
『それぐらい、戦いに精通しているってことだろうね。
きっともう慣れてるんだよ、一瞬ごとの動きへの対処も』
そう、母親から聞かされた。
実際、どんな奴が襲い掛かってきても
一瞬で投げ飛ばしながらぶつけ、と同時に相手へ跳びながら殴りかかり
後ろから追いかける相手も、足を地面につけると同時にケリを繰り出し
ものの見事に、蹴散らしていた。
大人が居ても、子供でも…
結果は変わらずだったわけで……
それに、オールマイトと似た何かを感じた。
ふと、気付いてみれば…
湧き上がってくる高揚感で、いっぱいになっていた。
幼勝己「すっげぇ(にや&ふるふる」
戦慄が走って、震えが止まらなかった。
これが、戦い。
初めて、超近距離で見る実戦。
そう思うと…
何か、止まらなかった。
幼勝己「おおおお!!!(拳握る」
手に汗握って…
その場から動かず、ただ見ていた。
そして、終わってから気が付いた。
幼勝己「すげえな、恵土!!
50人もいたのに、たった1分で圧勝だ!!//(ぱああ」←大興奮
幼恵土「えへへ^^;(苦笑」後ろ頭かく←あんまり嬉しくなさそう
と同時に、恵土を
オールマイト以上に、とても遠くに感じた。
実戦技術で言えば、恵土の方が上だと解っていたから…
余計に、護りたいのに護れない歯がゆさに襲われた。
自分の手で、護りたい。
『俺が絶対、守るから』
あの約束も守りたい。
自分の手を見つめながら、考えていると…
幼恵土「?かっちゃん?」
きょとんとした顔で見つめる恵土が、顔をあげた時に見えた。