第14章 亀裂
上鳴「…な、なあ。
どうする?;」
切島「どうするって…
そりゃあ…
そっとしとくしかねえよな;
難し過ぎる問題だろ、これ;」
蛙吹「おそらく、本人にしか解決できないでしょうね。
力に対して呼びかけたとしても
その呼びかけに答えるのは、宿主と認めた恵土ちゃんだけだもの」
麗日「口出しして、逆に気にされたらって思うのもね;」
口々に呟かれる中
八百万「!!
しー!起きますわよ!!」
感付いた八百万さんの言葉に、みんなが黙った。
恵土「…(ごしごし)
ん。
ふあぁ~(伸び)
あれ?今何時?;
っていうか帰りのホームルーム中に寝てた?;」
『寝てた(うんうん』
いつも通りに返せてるかな?
そんな不安の中…
かっちゃんがいきなり、恵土ちゃんの前に立った。
恵土「さーてと、ぱっぱと帰って本読みますか。
気が付いたら意識がないこと多いんだよねえ。
じゃね、かっちゃん(手を振る」
勝己((イラッ)とぼけた顔しやがって)
そう言いながら教室を出ようとする中
その静かな声が教室中に響くと共に、肩に手を置いて止めた。
勝己「何で言わなかった?」
恵土「?何が?」振り返る
勝己「ふざけんなよ(ギロッ」
恵土「ピクッ)!」眉ひそめる
勝己「何で!
俺に何も言わなかった!!??」
恵土「…(ふいっ」顔逸
勝己「答えろよ!!」
恵土「…言えるわけねえだろ」呟
勝己「!!(ぶちっ」目を見開く
そんな中
かっちゃんは怒りで、拳を握り締めた手が震えていた。
勝己「ぎりっ!)…(こいつっ!」
がしっ!!ぐいっ!!
出久「!!
かっちゃん!;
恵土ちゃんの気持ちも考えてあげt
勝己「てめぇの気持ちなんざ知るか!!
何の連絡も寄越さねえでやっと会えたと思ったらもうすぐ死ぬだ!!??
ふざけてるようにしか思えねえだろうが!!
なあ、おい!!??
今までふざけたようなことしてたのも
笑って、今までのようにいてこれたのも…
全部!だましてたってのか!!??
ああ!!!??
不安な気持ちも全部てめえで押し殺してさえいれば
俺たちは笑ってられるってか!!??
そんな手前勝手な理屈押し付けてんじゃねえ!!!」
両手で胸ぐらを掴んで揺さぶりながら
怒声に近いかっちゃんの声が、教室中に響いた。