第14章 亀裂
幼勝己「だせーことしてんじゃねーよ。
ただの噂に振り回されやがって(溜息」
「でもこいつh
幼勝己「俺の許婚だ!!文句あるか!!?(くわっ!!」
「ごめん;」
強引な所はある。
でも…
結局は、一番に考えてくれていたわけで。
恵土ちゃんが居なくなって、生存が絶望視されていても
勝つのがヒーローだって、勝たなきゃ守れないって
それで必死に立ち上がって、最後には必ず勝つ姿に憧れた。
どれだけ泣いても、最後には立ち上がって…
それだけ、大事に想っていることも
慕っていることも解っている。
でも、僕は…
いつも、かっちゃんから救けてもらってる恵土ちゃんに
何も、できなかった。
あの時、感じた心は…
確かに、初恋だった。
でも、かっちゃんといる時の方が
恵土ちゃんは、一番幸せそうだった。
だから…
幼出久(いいなあ(微笑))
そう思いながら、影から見守るだけしかできなかった。
視ることしか、できなかったんだ。
だから…
今、僕にできることがあるなら(ぎゅう!)
力に、なりたいんだ―
相澤「…お前たちの気持ちは解った。
緑谷出久…
さっきから押し黙ったままだが、お前の気持ちはどうだ?
そして
たとえ話しても、誰にも言わないと約束できるか?」
言われなくても、もう答えは出ている。
はっきりと――
出久「知りたい!
そして…
恵土ちゃんを、救けたいです!!」
相澤「……ちっ。
恵まれたもんだな、今回は」
ガシガシと後ろ頭をかきながら呟き、その言葉に
いよいよ知りたいことが聞けるのか?
と思った僕等は、身構えた。
相澤「今から話すことは、国家機密だ。
くれぐれも内密に頼む」
その言葉の後
衝撃の事実を、僕等に投げかけた。