第13章 平和な日常へ
相澤「あの時、お前は俺たちを守り抜いた。
空間ごと、いっぺんに消されりゃ終わりだった。
だが、それをさせなかった。
力を使わせないよう、必死に闘った。
捕らえることは出来なかったが、今度は護り抜いた。
お前も、生徒たちも、俺たちも…
全員が身を挺したからこその結果だ。
産まれてこなきゃよかったなんて、気軽に言うんじゃねえよ。
それまでの時間が、各々にあった。
それでも、結ばれたからこそ産まれた『たった一つの命』だ」
恵土「!!」
その言葉に、母の言葉が重なった。
恵土母『でもね…
どれだけ辛くても、生きなきゃダメなの。
だって…
そのおかげで、あなたに出会えたんだから^^』
小さい頃、声をかけられた。
その涙ながらの言葉に、涙が…
恵土「っ;」
その言葉が思い返されると同時に、涙が頬を伝う。
相澤「死んでいい命なんてないように
価値のない命なんてない。
それに、何より…
お前が言う奴等も、俺も
産まれてきてくれて、本当に良かったと思ってるよ。
お前とバカばっかしてきたが
…(微笑)
思い返してみれば、楽しい時間ばかりだった」
恵土「っ;
その台詞、そのまま返す!;;」
涙をぼろぼろと、立ち止まったまま流す中…
それにイレイザーも立ち止まりながら
私を見てから微笑んで、再び前を向き直し
ぽんぽん(頭に手を置く)
相澤「…
俺も、エクシードとシンパシーのことを誇りに想ってる。
立派な、最期だった(涙目」
恵土「うん;
お爺ちゃんもお婆ちゃんもね」
肩が震えるほど泣き伏びながら
それでも、左腕で拭きながらも言い続けていた。
相澤「ふっ…ああ(微笑)
今日の所は大人しく安静にしてろ。
しっかり休んで、しっかり食って…
しっかり生きろ。
死んでいった命が重くても、しっかり歩いてな」
その背は…
私が憧れた背中に似ていた。
(お父さんとお母さんの背中も
各々、イレイザーの背中の左右に視えた)