第12章 各々の胸に
そして、私は答えた。
恵土「…
その気持ち、よくわかるよ。
でもさ、やっぱりいつでも自由に動けるようにしろよ?
私は、お前に幸せになって欲しいから^^」
『ふっ。
いつまでも、真正面からぶつかってばかりだな。お前は(微笑&涙目)
応えるよ、本当に(涙』
髪で隠れて、目が見えない。
それでも、それは確かに笑っていて…
私は、それが嬉しくって…
心の底から、笑ったんだ^^
恵土「へへっ^^」
肩を震わせながら笑うと
きょとんとした顔をされた。
それがおかしくって、もっと笑った。
恵土「それでお前が温かいなら
それで、幸せを感じていられるのなら…
私は、それが何よりも嬉しいよ^^//」
心の底から浮かんだ言葉…
望んだ想い……
それを、ありのままにぶつけると
満面の笑みが返ってきた。
そうして、手を繋ぎ合った。
すると…
『お前にも負担をかけない、俺にも負担はかからない。
これが、『新たな力』となるだろう。
そして
お前を助ける、たった一つの力となることを望もう』
白い光と共に…
今でいう『ゼロドライブ』という状態になった。
そしてそれは…
身体に負担をかけない、技となった。
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その時に至ったのは、今から約6年前。
自殺から立ち直って
町を出歩いた時、ヴィランに襲撃を受けた。
「いいように使えばいいだろ!!
お前の、力なんだからよお!!!」
恵土「バカ野郎!!!」
「あ?」
恵土「力だけ視られる気持ちがどんなものか…
考えたことあんのかよ?」
こいつは、一緒に悩んでくれた。
考えてくれた。
俺が、俺らしく生きてられるように…
こんな、力でしかない俺のことを想いながら…
震えながら、涙を流してくれた。