第12章 各々の胸に
事件当時は、そうじゃなかった。
やるせなくて、切なくて…
とても、真正面から向き合えるようなものじゃなかった。
よかったなんて、ちっとも思えなかった。
それを知っているからこそ…
お父さんは、さっき
私に、あぁ言ったんだって解ってた。
だから、ありがとうって思った。
『俺の幸せは、俺が決める!!
勝手に決めつけんなバカ野郎が!!!』
勝手に離れようとした私を、かっちゃんは怒ってくれた。
『俺は…
お前とじゃなきゃ!!幸せじゃなかったんだよ!!!!』
その言葉が、私を救ってくれた。
何度でも、何度でも…
温めてくれた。
大事な、大事な宝物…
左掌を広げて、見つめる。
だから…
進むんだ!
越えていくんだ!!
お父さんがそうしてきたように!
お母さんがそうしてきたように!!
そして…
私が、生まれた。
全部が全部、幸せだったわけじゃない。
辛いことだって、山ほどあった。
でも、それは私に限ったことじゃない。
誰もが辛い。誰もが痛い。
生きてること自体、地獄を超えた何かに縛られる。
でも、行くんだ!
ぎゅ!(左掌を握り締める)
行かなきゃいけないんだ!!
きっ(起き上がって、真っ直ぐ前を見つめる)
私は…
エクシードとシンパシーの娘だから!!!
そのおかげで……
『今、幸せだ』って、思うことができるようになったから!!!!
真剣な面持ちで起き上がると…
相澤「おう。起きたか」
恵土「!この声…)
イレイz
!!!!??・・;(ぎょっ!!」
いつものようにかけられる声に、私が振り向くと…
相澤「元気そうで何よりだ(もごもご」
恵土「…………」
相澤「ん?」
恵土「ミイラ男おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!・・;;
ぎゃああああああああああああああああ!!!!!!;」←お化け屋敷嫌い
相澤「誰がだコラ」←そして心外
イレイザーミイラがいた←失礼;