第12章 各々の胸に
幼恵土「かっ…ちゃん?(涙目」
幼勝己「…俺は、お前と結婚する!
何が何でもだ!
誰であっても渡さねえ!!
お前とろくに向き合えねえ人間と一緒にすんな!!!
一緒に居んな!!」
幼恵土「おろおろ)でも」
幼勝己「お前は俺と一緒に居たくねえのか!?
どっちだ!!」
どっちか…
望んでいいのだとしたら、答えは既に決まっていた。
幼恵土「居たい!!」
だから、心から叫んだ。
何を望んで言ったのか…
何故、かっちゃんにそんなことを言い出したのかも。
幼恵土「どれだけ悪態ついてもいいから
一緒に居たいよ;かっちゃん。
隣に居れないことが、一番辛いよ!!!;
救けて!!!!;;」
幼勝己「頷)よし!!一緒に居ろ!!」頭撫でる
幼恵土「うん!!;」涙ながらに頷く
幼い頃…
本当に、好きでたまらなくなったきっかけ……
半ば強引だけど…
本当に、優しかった。
無理やりにでも離さないし、離れなかった。
そんな毎日が、宝物だったんだっ;
(一緒に笑い合う毎日が、脳裏に浮かぶ)
だから…
是が非でも、護りたかったんだ。
幼勝己「恵土!!」
ばっ!!
かっちゃんが、私を狙う敵に気付いて
そいつが持っている銃に気付いて、庇おうとした瞬間…
一瞬、頭が真っ白になった。
と同時に
『護らなきゃ』
一つの強い思念が、力と一体化して…
気付けば
幼恵土「やめろおおおおおお!!!!!!」
両手を握り締めながら、心の奥底から叫んでいた。
かっ!!
そして…
白い光が一瞬で世界中まで拡がり、敵の気を失わさせた。
すぐ、気付いた。
空間に干渉するほどの、凄まじい密度の力を解放したって。
と同時に、気付いたんだ…
同じ力を持つ敵が、この世に居るって
その力を解放した瞬間、狙いだしたって……
それでも、私は…
一緒に居たいって想いと、護りたいって想いの葛藤の中
決めたんだ。
でも、選んだのは別の道だった。
かっちゃんの幸せが、私にとって一番の幸せだったから…
だから、引っ越そうって