第11章 真実
『恵土!!』
出久「ダメだ!恵土ちゃん!!」
切島「起きろバカ!!!」
口々にそう叫ばれる中…
それは静かに、沈んでいく。
その体はなおも、意識を失い
目を瞑ったまま――
右下半身から、徐々に…
吸い込まれていく。
その中、オールマイトが
その左手を取って引っ張り、止めようとするも
死柄木「いいのか?
無理にやれば、千切れるぞ?」
オールマイト「!くっ」
冷や汗交じりに呟かれる中、その力を緩めると
取り込んで行く現状は進行していく。
沈んでいく身体に、解っているのに何も出来ず…
出久「やばい!連れ去られる!!」
勝己「いや、一つだけある!
方法が!)
起きろやボケイトがあああ!!!」
そう叫びながらピンを抜き
例の爆発を起こした。
ビルを半壊させた、あの篭手を用いた大爆発を…
出久「かっ!!?;」
オールマイト「爆豪少年!?」
勝己(これでいい!
あいつのことだ…)
その直後、オールマイトの前に居た恵土は…
恵土「!!(かっ!」
勝己「絶対、無意識でも防ごうとする!」
その向けられた大爆発を
一瞬で、残った左半身の内
左腕で払って、上へ弾き飛ばした。
ずどぉおおん!!!!
勝己「よっしゃ!(にや&ぐっ!」
切島「おお!」
出久「起きた!(微笑」
目を開けながら
力を使ったことに、歓声をあげる中
恵土「!なんだこれ!;(ぎょっ!」←今気付いた
轟「ぱっぱと出ろ!
空間無効、まだ使えるだろ!?」
恵土「ああ!」
力を使って出ようとする中
死柄木「逃がすな、黒霧!」
黒霧「くっ!」
その行動に対し、霧の量を増やした直後
恵土「うおっ!;」
その霧を
オールマイト「デトロイトスマッシュ!!」
拳による爆風で吹き飛ばす。
と同時に、恵土もまた…
その結界を、身体を通して張って
黒い霧から
即座に跳んで、その場に浮き
ふわっ
その直後に吹き荒れる爆風に、空中で踏みとどまった。