第11章 真実
勝己(何も…見えなかった。
あいつの時(恵土が空無と戦っていた時)と、同じだ)
切島「んじゃ、どうやって?」
轟「なら、あれは…」
凄まじい爆風の中…
どさっ!
煙の中で、倒れ伏す音が響いた。
『!!!』
切島「恵土!?なんでそこに!!」
死柄木「子供を庇い、庇われたか」
その光景は…
オールマイトが勝己を投げ飛ばした所に、降りかかる脳無の拳
それを
恵土が結界で衝撃を跳ね返すも、反動で飛ばされ
オールマイトが、吹き飛ばされる恵土を受け止めていた。
オールマイト「まったく…加減を知らんのか!
負担を減らしつつ、力を送り込んで時間リミットを回復…
流石だが、今はすべきじゃないぞ。恵土ちゃん!(小声で耳打ち」
そう叫びながら睨み据える中…
小声で、恵土に向けて呟いていた。
だが…
それは既に、意識が途絶えていた。
死柄木「仲間を助けるためさ、仕方ないだろ?
さっきだってほら、そこの…
あー地味なヤツ。
あいつが俺に、思いっ切り殴りかかろうとしたぜ?
他が為に振るう暴力は美談になるんだ。
そうだろ?ヒーロー」
そう呟かれる中、黒霧が動いた。
オールマイト「ぬう」
死柄木「俺はなオールマイト、怒ってるんだ。
同じ暴力がヒーローとヴィランでカテゴライズされ
善し悪しが決まるこの世の中に!
何が平和の象徴!
所詮抑圧のための暴力装置だ、お前は。
暴力は暴力しか生まないのだと
お前を殺すことで世に知らしめるのさ!」
オールマイト「めちゃくちゃだな。
そういう思想犯の目は静かに燃ゆるもの。
自分が楽しみたいだけだろ!
嘘つきめ!」
死柄木「…バレるの早っ(にたあ)
だが
その時間稼ぎの理由は解らなかったみたいだな」
そう呟かれる中、地面に崩れ落ちていた恵土が
解放された黒霧が放った
黒い霧によって、地面からそれに吸い込まれていく光景…
それが、各々の目に映った。
『!!!』
死柄木「狙い通りだ。
本当の最強は…ヴィラン連合がもらい受ける!」
それを見た死柄木は一人、にやりと笑った。