第11章 真実
死柄木「あぁ…
ダメだダメだダメだ…ごめんなさいお父さん…
…助けるついでに殴られた。国家公認の暴力だ。
さすがに速いや。目で追えない。
けれど思ったほどじゃない。
やはり本当の話だったのかな?
弱ってるって話(にや」
にやりと笑う中
倒れ伏している空無が、起き上がろうとしていた。
黒霧「どうします?
彼はもう、限界だと思われますが」
死柄木「んー。
でも、あっちもあっちで戦う気みたいだし」
どさっ!
倒れ伏しながらも、必死に近づこうとする恵土を見やっていた。
黒霧「しかし
このまま無理を強いてしまえば
再び、空間に干渉する力を使えなくなってしまうのでは」
死柄木「いや、それに関しては…
おそらく、あの白い光が解放された時。
今はまだ、それを押さえ込んでいることで
身体の負担を無理に下げているんだろう」
黒霧「…と、なると」
死柄木「今、そいつは戦場には要らない」
黒霧「なら、どちらに送りましょう?
脳無か、それとも…」
死柄木「決まってる。
もう、十分に果たしてるだろ」
そう言いながら、恵土の方を見やっていた。
死柄木「あいつを弱らせ、足止めしておくのが
こいつの役目だからな。
今後の戦いのためにも、休ませておいた方がいい」
黒霧「はい」
そう答えた直後…
黒い霧が、空無に広がっていって沈んでいった。
それから…
オールマイトと死柄木は向き合った。
死柄木「…なぜ、こいつから離れない?」
オールマイト「ふっ。
言われるまでもない。
狙いは、恵土ちゃんとこの僕だろ?
離れれば、守れなくなるからね(微笑」
そう呟く中、襲い掛かりにかかった。
死柄木「脳無」
オールマイト「CAROLINA SMASH!!!」
そう叫んで、死柄木に攻撃した。
が、その間に割って入ったのは…
脳無だった。
オールマイト「…マジで全然効いてないなぁ!」
そして顔面に向けてパンチを繰り出していくも…
脳無は、オールマイトを掴もうとするばかりだった。
それを避けながら攻撃を繰り出し続けるも…
オールマイト「顔面も効かないか」
言葉通り、効いていなかった。