第10章 襲撃
狙いは、オールマイトと恵土ちゃん
恵土「イレイザー、あいつが来る!
私も参戦するが文句はなしにしろよ!!
あいつに対抗できるのは、私だけだ!!」
相澤「…
解った。踏ん張れよ」
そう目配せすると同時に
恵土ちゃんは掌に渦上に風を集約させ、それを階段を登ろうとするヴィランに解き放つ。
それによって飛ばされる中央に向けて、相澤先生が跳んで
着地と同時に、渦がその着地点を中心に吹き荒れた。
そして攻撃できないヴィランに対し
その竜巻のような渦が止んだ瞬間
相澤先生は包帯をヴィランたちに展開させて
異形型に巻き付けるや否や、問答無用で周囲に集まったヴィランへ飛ばしながら倒した。
そうして格闘戦に入っていった。
切島「すっ…すっげぇ(汗」
あまりの絶妙なコンビネーションに
僕等は、額から汗を流していた。
恵土ちゃんがさっき放った『攻撃』が
着地した時点で、そこに攻撃を当てないために防御壁に転換…
つまり、『防御』に!
それを踏んだ上で跳んで、着地と同時に攻撃の準備をしてたんだ。
恵土「おい、13号。
生徒連れて逃げろ。
もうじきあいつが来る。行け!!」
13号「はい!
皆、こっちへ!」
勝己「待て!俺m
13号「ダメだ!!
次元が違う!!」
その瞬間、恵土ちゃんは後ろに振りかぶり
左拳を前に向けて、出した。
出久「え?何で誰もいない所に」
その疑問は、一瞬で消え去った。
どごぉん!!!!!!
いや、消し飛ばされた。
視えなかった。
敵の拳を、平然と拳で打ち返していた。
同じ力で、空間ごと反発し合わせながら…
吹き荒れる爆風の中…
僕はまた、あの時と同じ感覚がよぎった。
心臓を、薄皮一枚で握り締められる感覚。
いつでも、その命をどうにだってできるという
何とも言えない、畏怖に…