第9章 田中恵土:オリジン
『!!!』
出久「空間ごと、無効化?」
恵土「ああ」
轟「そんな強力な個性が、ヴィランに?」
恵土「頷)うん。
私の6歳の誕生日に起こされた
あの事件…
『赤い夜』の、首謀者だ」
そう言ってから
真剣な表情で、俯いてから
ぎゅうっ
手に持っていた手すりを握り締めた。
恵土「あいつを、私はずっと探し続けていた。
何でか解んないけど…
何でか知んないけど、近々会えそうな予感がする。
だからかな^^;
さっきのような顔になってたの;
本能的に、予知みたいなものが働くんだ。
危機察知能力みたいな、動物の持ってるようなものが…」
勝己「昔から使ってたあれか(的中率100%の」
恵土「うん」
そう話し合う中
もうすぐで目的の場所につく所まで、バスは近づいていた。
恵土「…私は
アマチュアみたいなやつらが欲しいってわけじゃない。
それ(ヴィランの襲撃)で死んでいく現状に対して
目の前に居ながら
それに巻き込まれるわけがないって、平然としてられる一般人に
腹が立っているわけじゃない。
ただ、それよりも…
これから幸せを味わうはずだった家族に
同じ思いをして欲しくないだけだ(きっ」
その想いが、どれだけ強いものかは
痛いほど、伝わってきた。
たくさん考えてきた。
たくさん、今までの想いも積み重ねて
今という、この瞬間まで戦い抜いてきた。
その悪夢のような現実に、狂っても
それでも、必死で立ち上がって戻ってきた。
恵土「そーいや、例の事件の後
かっちゃん、警察官のとこ行ったんだねえ(にやにや」
勝己「!?」
恵土「いや~、
視えた時は驚いたけどさあ。
やっぱり、雄英のことを知ってくるって所が凄いよねえ。
まあ
どっちにしろ幼い頃からヒーローは目標だったし、来るとは思ってたけど」
勝己「…;
視たのか?」
恵土「んー?」
勝己「どこまで視た?;(たらたら」
恵土「…さー?(にやり」
勝己「教えろ!」
恵土「教えなーい!^^♪」
そう言い合いながら
二人は幼い頃みたいに、楽しそうにしていた。
かっちゃん
他の人たちにも同じように接することができればいいんだけど;