第9章 田中恵土:オリジン
恵土「いつでもどこでも
その気になれば、誰であってもなれるヴィランに対し
ヒーローってのは許可を取れないとできない。
そのヒーローだけに甘えるような概念があるから
自力で解決できるような問題でも、ヒーローに頼ることが多くなる。
そのヴィランの中には
この社会が悪いんだと、全部ヒーローのせいにしてなる奴までいる。
ヴィランが活発化しやすい現状に対し
事後報告や
起こってから後でしか、何も出来ない現状が続いてる!
ずっとこんな後手のままだと
被害者は、出続ける一方だ」
上鳴「なるほど。確かに言えてるな」
八百万「そのための、条件ありの妥協ですのね」
恵土「頷)ああ。
ただ、一つだけ問題がある。
それをどうやって証明するかって点だ。
悪いことやってても、やってないって言われりゃそれまで。
だから、嘘をついてたら見破れる奴か
やったことを見れる奴もまた必要になる」
『ああ』合点がいった顔
恵土「周囲の人たちが迅速に立ち回れれば早い。
というか、そっちの方が数が圧倒的に有利だ。
場所に伴い、ヒーローの数は限られるが
一般人はヒーローが来るまでやる事が限られている。
だからヴィランは
一般人からの攻撃が来るとは思ってもいない。
周囲が全て敵になるなら捕まえられる可能性は、比較的あがる。
1+1は、1よりは小さくならないしな。
(私が
周囲全てが敵に回って、散々追い詰められてきたようにな(黒く沈んだ表情)
…って違う!!;)
ヒーローを護身術に置き換えてみろ。
今のがよっぽど異常で、頼りきりで非常にもろい。
教えてもらってないからできません。って言ってるようなもんだ。
『救けることの義務化』
『お金をもらってるんだから働け』
ヒーローに対して
そんな概念が、一般人のほとんどに浸透している。
自分が救けるなんてことは、滅多にない。
それぐらい
『自力で助け出さなくても大丈夫』って考えが染み切ってるってことだ。
このままじゃ…
二の舞所か、それらさえも遥かに上回る結果になる。
今だからこそ、オールマイトってもんがあって
ある程度抑えられているが
空間ごと全て無効化できるあのヴィランが暴れれば
それこそ、一瞬で滅亡させられる」