第9章 田中恵土:オリジン
破片からでも、はっきりとした闇が見えた。
差し出された時…
あの事件を起こした、あいつが思い浮かぶぐらい……
恵土「なあ、イレイザー。
なんかやな予感がするんだけど…
昨日、例の奴が通りがかったんじゃなかったの?」
相澤「ああ。
その可能性を踏まえた上での三人だ。
いざとなればお前もいるし、大丈夫だろ」
恵土「………
あの門を崩壊させた奴は、触れちゃダメだ。
でも、誰か輪郭までは解らない。
絶妙に残らない程度に…いや、邪魔になってる。
感じ取れる闇オーラが」
そう、手渡された
崩壊させられた扉の破片もとに、顔や年齢などまで読み取ろうとするが
それ以上に感じ取れる悪意などによる
闇のもやみたいなオーラまで感じ取ってしまい、視えなかった。
恵土「あいつがいれば、簡単に覆るぞ。
空間無効化ヴィラン」
相澤「…
その時は、お前が何とかできるだろ」
恵土「その時の私は
あいつ一点に集中することになるかもしれんが?」
相澤「大丈夫だろ。
お前なら、そんな昔のお前ぐらい越えられるはずだ。
そうだろ?(にや」
恵土「ふっ。
ことごとく挑発してくんな、今日は(ギラ」
後日、かっちゃん談
その時の私のことを、こう語っていた。
『その目は、怪しく光っており
顔つきも、凄まじく気迫が宿っていた』
そして…
私たちは、バスに乗り込んだ。
飯田「遅いぞ!けいっ
!!??(ビクッ!!」
恵土「わりぃ。遅れた」
その時には、声も深く低く
黒い顔で、睨み据えるような顔になっていた。
出久「いっ!!??」
『!!!??』
無論、周囲のみんなまでもが驚きと共に押し黙った。
それぐらい、やばい顔をしていたらしい。
一昨日に見せた、かっちゃんの怒り狂った顔を
さらに怖くした感じだったとか…;
麗日「どうしたの!?
顔が凄くやばいよ!?;
赤ん坊が見た瞬間から泣き叫ぶぐらい;
まるで爆豪君をさらにやばくした感じ!!;」
恵土「?」
それに私は…
その睨み据えるような顔のまま、?を浮かべるばかりだった。